さて過日、八甲田の紅葉はどうかな?と思い立ち車でぶらっと出かけてみました。
黒石市の「中野山もみじ公園」を散策、燃えるような鮮やかなもみじの色彩の饗宴
を堪能しました。そしてゆっくり八甲田でも見ようと城ヶ倉大橋を目指しました。
そしたら102号線から分かれて城ヶ倉方面へ向かって10分くらい走った所で気になる
建物を発見! 「お山の おもしぇ学校」??? そしたら・・・

昔なつかしい木造の校舎らしき建物が現れました。何かなと思って入ってみると
なんと職員室がそば屋さん。他の教室は昭和の道具展と名づけられた一大展示場
だったのです。
実はこの学校は6年程前に廃校になった旧黒石市立大川原小学校を黒石市が買い上げ
観光一大拠点として再構築されたモニュメントだそうですヨ!

ご覧のとおり昭和30年代のにおいがぷんぷん香る空間だった。練炭こたつ、
ミシン、黒電話機、皮カバー付きの写真機等、思わず、子供時代にタイムスリップ
したかのような錯覚を覚えました。実はこのアイディア、黒石観光協会の名物?副会長
の福士収蔵さんや地元の老人クラブの皆様方の発案で福士さん自らがこの学校の校長に
就任しています。他にも福士さんは青荷温泉の-支配人や津軽こけし館の館長、虹の湖
向かいの有名な「カタクリの里」の開設者でもあるんです。その里では、毎年今頃に
関東の音楽大学の生徒を招いての演奏会を開いています。その福士校長のお手製の
新そば、とてもおいしくいただきました。
2階の6年生の教室では思わぬ出会いがありました。
名前は知っていたのですがお会いするのはもちろん初めて。
青森出身の
クレヨン画家、
孫内あつしさんとお話をする機会
を得ました。どの地方でもそうですが、先回の御法川 滋さんは大館をこよなく
愛するように、孫内さんも同様、こよなく津軽を愛する気持ちがひしひしと
私に伝わって来ました。とにかく作品をご覧ください。

どうです、この「しもやけ」そして「お母さんのクリーム」・・
何とも言えない懐かしさ・・子供の頃・・ まるでお母さんがやさしく我々を
包む菩薩様のように見える。 そうかお母さんは菩薩様だったのか・・・
当の孫内さんです。

お話を伺っていて孫内さんの純粋な郷土愛に胸を打たれました。
後ろの50号相当の絵を解説して下さいました。ちょうど日が沈み月が南がら昇ります。
外灯が寂しく道を照らしています。道のリヤカーをお母さんが引いています。
リヤカーの中には男の子と女の子。見えませんが、この親子、暗くなりかけた道
不安を打ち消すように話し合っているんです。遠くの方には家の明かりもちらほら
・・もうすぐ家だ!と言葉に出さなくても皆もうこの暗がりから開放されるとの
安堵感がにじみ出る秀作です。この言葉にならない安堵感、ウ~ン覚えがあるな~。
そして孫内さんの作品に必ずと言っていいほど登場すのが、動物!
孫内さんいわく・・・暗がりでは、たとえ犬1匹でもそばにいれば勇気100倍だとか・・
なるほど・・・ 時々出てくる津軽弁・・・その孫内さん、現在東京都の八王子に
住んでらして、年三回程、この学校にいらっしゃるそうです。それも1回、半月程の
滞在だとか・!偶然にもいらっしゃるその期間に訪問できたことは超ラッキーな
出来事でした。孫内さんは元RAB青森放送職員で、かの「いなかっぺい」さんはRABの後輩
とか・・・
滞在時間2時間半・・・その名のとおりとても「おもしぇ学校」でした。
次回は秋の植物について一言・・・
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